Study Room

書斎 (study room)

ネットの情報の山を、
人の手に取り戻す。

インターネット上に氾濫する情報の山。 誰もが自由に情報を発信できる現代社会において、玉石混淆の情報を整理し、自分に必要な情報のみを適切に引き出す仕組みは欠かせない。 紙の本からの移行が進み急激に市場規模を拡大させている電子書籍も、この要請から無縁ではない。

私達は今回、各文書間の情報のつながりを基に自身の所有する電子書籍を整理し、相互の関連性を視覚的に分かりやすく図示するシステムを構築した。 ネット社会の複雑な情報収集に、少しでも見通しを与える一助となれば幸いである。

Indi-Visual Network

Indi-Visual Network

持ち運びの便利さなどが評価され、近年普及が進む電子書籍。 しかし、紙の本から電子書籍に移行しても、解消できない不便さもある。 その一つが一覧性だ。 紙の本は本棚に縦横無尽に並べることができるものの、電子書籍は一つの画面上にしか情報を表示できない。 適切な検索ワードを設定できなければ、過去に読んだ本の中から、今の自身の関心に合わせて適切な本を選び出すことは難しい。

今後、電子書籍がさらに浸透していけば、一つの画面上で様々な情報を整理し、適切に引き出すことの重要性は高まっていくだろう。 そして、それは電子書籍のみならず、情報量が増すばかりの情報化社会全体を見据えた時にも必要な機能であるといえる。

そこで私達は、多量のテキストデータを整理し、各資料間の情報のつながりを視覚的に分かりやすく図示する仕組みを考案した。 手持ちの電子書籍の類似度を自動判定し、内容が近い物を近くに置いた、二次元的な自分だけの「本棚」を自動で生成してくれるシステムである。

今回はそのモデルケースとして、 Wikipedia からランダムに抽出した約500個の記事を、テキストの関連度に基づきネットワーク化させてみた。 記事の表題からは想像しがたい、意外な内容のつながりもお楽しみいただきたい。